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【実体験】SESの案件面談に9社落ちた。落ちる理由と、10社受けて変えたこと


SESに転職して最初の1ヶ月で、案件面談を10社受けました。決まったのは10社目です。つまり9社は見送りでした。

落ち続けている間は、正直しんどかったです。「自分のスキルが足りないのか」「このまま決まらなかったらどうなるのか」という不安が、ずっと頭の片隅にありました。

ただ、10社受けて分かったことがあります。見送りの理由は、必ずしも自分の能力ではないということ。そして、受け答えの工夫で変えられる部分も確かにあるということです。

この記事では、実際に9社落ちた経験から、落ちる理由と、途中から意識的に変えたことを書きます。今まさに面談で落ち続けている方の参考になればと思います。


目次

そもそもSESの案件面談とは

まず、面談がどういうものかを整理しておきます。

「面接」ではなく「面談」

SESの案件面談は、採用面接とは位置づけが異なります。

労働者派遣では、派遣先が事前に派遣労働者を特定する行為(事前面接など)は原則として認められていません。SESは準委任契約であり派遣とは契約形態が異なりますが、実態が派遣と変わらない運用になると偽装請負にあたる可能性があります。そのため形式としては「選考」ではなく、スキルや経験を相互に確認する「面談」として行われるのが一般的です。

とはいえ実態として、先方が「この人に来てほしい」と判断しなければ参画できません。受ける側の体感としては、小さな選考を繰り返しているのに近いです。

私が受けた面談の形式

項目実際
所要時間30分〜1時間(枠は1時間確保されることが多い)
形式すべてオンライン
先方の人数1人のときもあれば、2〜3人のときも
自社営業の同席基本的に同席

オンラインが前提だったので、手元に資料を置いておけるのは大きなメリットでした。これについては後述します。


9社落ちた理由を分類すると

見送りになった理由を整理すると、3つに分かれます。

見送りの理由自分で対処できるか
必須スキルを満たしていなかった△ 長期的には可能
募集している役割と合わなかった✕ 不可能
選考中に顧客側で案件が失注した✕ 不可能

3つのうち2つは、自分ではどうにもできない理由です。

これは落ち続けている方に、まず知っておいてほしい点です。見送りが続くと「自分に市場価値がないのでは」と考えてしまいますが、実際には案件側の事情で決まらないケースが相当あります。

営業が「問題ない」と言っても落ちることはある

ここは正直に書いておきます。

必須スキルを持っていない案件を紹介されたとき、私は営業に「このスキルは持っていませんが問題ないですか」と確認しました。返ってきたのは「それらを考慮したうえでの面談依頼です」という答えでした。

それでも、落ちました。

営業としては、可能性があると判断して提案しているのだと思います。ただ、最終的に判断するのは先方です。営業の「大丈夫」は、通過を保証するものではないと理解しておいた方が、落ちたときのダメージは小さくなります。

見送り理由は教えてもらえないことが多い

これも実感として書いておきます。

見送り理由を伝えてもらえたこともありますが、伝えられないことの方が多かったです。

理由を尋ねたときに返ってきたのは、「正式な不採用の連絡はないが、他の技術者と比較検討したいと言われているので、正直厳しいかもしれない」という濁した答えでした。

明確な理由が分からないまま次に進むしかない。これが面談を受け続けるうえで、地味に精神的にこたえる部分です。


「これは落ちたな」と面談中に分かる瞬間

10社も受けていると、面談中に結果が見える瞬間があります。

質問の内容が、自分の経験とズレている

分かりやすかったのは、設計フェーズの案件での面談です。

設計に必要なスキルを確認する質問が続き、その中に「Excelは使ったことがありますか」といった、自分が想定していなかった方向の質問が増えていきました。

この時点で、先方が求めている人材と自分の経験が合っていないことが分かりました。開発経験を聞かれると思って準備していたのに、聞かれるのはドキュメント作成まわりの話だったからです。

これは自分の能力の問題ではなく、案件と経歴のマッチングの問題です。こういう面談は、早い段階で「今回は違ったな」と切り替えた方が、精神的に楽でした。

答えに詰まる質問が出る

逆に、自分の準備不足で詰まったこともあります。

印象に残っているのは、**「Next.jsでSSRとCSRを両方使っているのは、どう使い分けているのか」**という質問です。

私は想定していない質問に焦ってしまい、答えられませんでした。

前職では、既存コードがその書き方をしていたので「こう使い分けるものなんだな」と受け入れていただけで、なぜそうしているのかを深く考えていなかったのです。

これは痛い気づきでした。日々の業務で「なぜこの実装なのか」を意識していないと、面談で説明を求められたときに言葉が出てきません。

しかし、良い気づきでもありました。根拠を持って実装・作業すると第三者に説明することができるので、面談のためではなく社会人として必要なことだと改めて実感しました。


面談で深掘りされるのは技術力ではない

10社受けて最も意外だったのは、コーディングスキルそのものより、リーダー経験について深く聞かれたことです。

しかも、聞かれ方に特徴がありました。

  • 「何を経験したか」ではなく
  • 「その過程でどう考え、どう行動し、なぜその選択をしたのか」

実際にこういう質問をされました。

「リーダーを経験して苦労したことはありますか?」
「その際にあなたはどのような立ち振る舞いをしましたか?」
「なぜそのような立ち振る舞いをしたんですか?」

つまり、経験の有無ではなく、経験を言語化できるかを見られています。

技術的な知識は参画後に学べますが、思考のプロセスは短期間では身につきません。だからこそ、そこを確認しているのだと思います。

もう一つ感じたのは、人柄が想像以上に重視されていることです。常駐して一緒に働くメンバーを選ぶわけですから、当然といえば当然かもしれません。


10社受けて、意識的に変えた2つのこと

ここが、この記事で最も伝えたい部分です。

①事実をベースに、伝え方を工夫する

最初の頃は、質問に対してそのまま答えていました。経験がないことは「ありません」と答えていたわけです。

途中から変えたのは、事実を曲げない範囲で、伝え方を設計するということです。

例えば「設計の経験はありますか」と聞かれたとき。以前なら「設計書の作成経験はありません」と答えていたところを、こう変えました。

「あまりドキュメントが整っていない現場でしたが、アジャイル開発の中で設計工程は対応しておりました。SEとして『上流工程できます』と言い切れるように、今後積極的に上流の経験も積んでいきたいです」

ポイントは3つあります。

要素意図
「ドキュメントが整っていない現場」設計書の作成経験がないことを、事実として伝えている
「設計工程は対応していた」設計という行為自体には関わっていた事実
「今後積極的に積んでいきたい」不足を認識し、意欲があることを示す

嘘はついていません。設計書を作っていないことは伝えていますし、できないことをできると言ってもいません。

変えたのは、同じ事実をどの順序で、どの文脈で伝えるかだけです。「できません」で終わらせず、関わった範囲と今後の意欲まで含めて伝える。これだけで、相手が受け取る印象は変わります。

②聞かれていないマイナス情報は、自分から話さない

もう一つは、これです。

最初の頃は、経歴紹介の中で「設計書の作成経験はありません」のように、聞かれてもいないマイナス面を自分から説明していました。

誠実さのつもりでしたが、これは不要でした。

面談は限られた時間しかありません。その中で自分からマイナス情報を提供すると、先方の関心がそこに向かってしまいます。聞かれたら正直に答える。聞かれなければ、わざわざ時間を使って説明する必要はない。

これは嘘をつくこととは違います。聞かれたことには正直に答えるという前提は変えずに、自分から不利な材料を差し出さないというだけの話です。


準備としてやったこと

落ちる回数を減らすために、実際にやっていた準備も書いておきます。

カンペを用意する

面談はすべてオンラインだったので、よく聞かれる質問と自分の回答を書き出したメモを手元に置いていました。

これだけで緊張がかなり和らぎます。詰まったときに視線を落とせば答えがあるという安心感は、想像以上に効きました。

自分の経験を棚卸しする

質問対策として過去の経験を振り返る作業をしたのですが、これが想像以上に有意義でした。

「今の自分には何ができて、何が足りないのか」が整理できたからです。面談対策としてだけでなく、今後のキャリアを考える材料にもなりました。

営業のサポートを使う

初回の面談前には、模擬面談をしてもらいました。

また、営業担当によっては、事前に打ち合わせを入れて受け答えの内容をすり合わせてくれたり、過去にその現場で出た質問集を用意してくれたりすることもありました。

営業によって対応に差があるのは事実ですが、こうしたサポートは遠慮せず使った方がいいです。

スキルシートは自分で作成

スキルシート(経歴書)は、入社前の提出資料として自分で作成しました。内容について営業と相談することはありませんでした。

振り返ると、ここは相談しておいてもよかったかもしれません。営業は案件の要件を知っているので、どう書けば刺さるかの感覚を持っているはずです。


落ち続けているときに知っておいてほしいこと

最後に、9社落ちた経験から思うことを書きます。

①落ちる理由の多くは、自分の能力ではない

役割のミスマッチ、顧客側の事情。自分ではどうにもならない要因が相当な割合を占めます。落ち続けても、自分を否定する必要はありません。

②理由が分からないのは普通のこと

見送り理由は教えてもらえない方が多いです。分からないまま次に進むのは不安ですが、それが通常だと知っておくだけでも気は楽になります。

③変えられるのは「伝え方」と「準備」

スキルそのものは短期間で変わりません。でも、同じ経験をどう伝えるか、何を準備しておくかは、今日からでも変えられます。

私の場合、10社目で決まりました。最後の案件も必須スキルの経験はありませんでしたが、近い技術の経験からキャッチアップ可能だと判断されたのと、人柄を評価してもらえたのが決め手だったと、後から営業経由で聞きました。

決まるときは決まります。それまでに何を準備しておくかが、確率を上げる唯一の手段だと思っています。


待機期間の過ごし方について

面談を受け続けている時期は、同時に待機期間でもあります。その期間に何をしていたか、給与はどうなるのかについては、別の記事にまとめました。

また、SESという働き方そのものの構造については、こちらで整理しています。


まとめ

SESの案件面談に9社落ちた経験から分かったことをまとめます。

  • 落ちる理由の多くは、スキル不足ではなく役割のミスマッチや顧客側の事情
  • 営業が「問題ない」と言っても、判断するのは先方
  • 見送り理由は教えてもらえないことの方が多い
  • 深掘りされるのは技術力より経験を言語化できるかと人柄
  • 事実を曲げずに、伝え方を工夫することで印象は変わる
  • 聞かれていないマイナス情報を、自分から話す必要はない
  • カンペ、経験の棚卸し、営業の模擬面談は使った方がいい

落ち続けると気持ちが削られますが、変えられる部分は確かにあります。自分で動かせるところに集中するのが、結果的に一番の近道だと思います。

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